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少女が観た神姿

 1858年、14歳の少女はバラの茂みの上にほのかな光を見ました。続いて、白いものを身にまとった若く美しい女の姿が現れました。少女は驚き祈りをしました。その女は少女を手で招きましたが、少女はそれに応じませんでした。するとその姿は消えてしました。

 少女はその女のことをアケロ(地方の方言で「あれ」という意味)と言い表しました。

 2度目、少女の前にアケロが現れた時、他に女の子が7人いました。アケロは微笑をうかべていましたが、他の女の子には見えませんでした。

 これがもとでこのことが村中の噂になっていきました。
 3度目に現れたとき、アケロは少女に「15日間ここへ通ってくれますか。わたくしは、あなたをこの世で幸せにするとは言いませんが、つぎの世では、きっと幸せにしてあげましょう」と言いました。

 9度目の出現の時、少女はアケロの指示に従って、洞窟内のあちこちの地面を手で掘り返し、小さな泉を見つけました。その泉のおかげで病気がなおったという人が何人も現れるようになりました。

 13回目の出現のとき、アケロは少女に、「ここに聖堂を建てるように司祭たちに伝えなさい」と告げました。少女は神父にそのことを伝えました。神父は少女のことを信用していませんでしたが、考えたあげく、「それでは「アケロ」の名前を尋ね、そして奇蹟のしるしとして、洞窟の入り口付近のバラの茂みに花を咲かせることをたのむように」と言いました。
 少女は15回目の出現のとき、奇蹟を期待して集まってきた8千人の人々の見守る前で、神父の要求を伝えました。しかし、現れ
たアケロはただほほえんでいるだけでした。出現は45分間続いていましたが、奇蹟が起きたようなしるしはまるでなく、バラの茂みに花は咲かず、アケロが誰なのかは依然としてわかりませんでした。

 そして、16回目の出現の時、少女はアケロに「お嬢さん、よろしかったら、あなたがどなたなのか教えていただけませんか」と3度尋ねます。アケロは笑っているだけでした。4度目たずねると、「ケ・ソイ・エラ・イマキュラーデ・クンセプシュ」と言いました。

 その言葉の意味のわからなかった少女はその言葉をずっと繰り返しながら、神父のもとに向かいました。少女は言われた通りの言葉だけを神父に伝えました。神父は驚きます。その意味は「わたくしは無原罪の宿りです」という意味で、無原罪の宿りとは聖母マリアのことでした。その少女がその言葉を知っていたとは到底考えられないことでした。

 その少女の名はベルナデット。このことが起きた地名はルールド。そして、そこに後に教会が建てられ、ベルナデットが掘った泉はルールドの泉と呼ばれ、病いが消える奇蹟が起こる泉として巡礼者が大勢訪れる地となりました。

 このルールドの聖泉のことを谷口雅春先生が『神と偕に生きる真理365章』の中で紹介されています。どうして聖母マリヤがこの学問の乏しい農家の娘を選んで神姿をあらわされたのだろうかと問いかけられ、ある神父の言葉として、“聖母マリヤはベルデットに神姿をあらわされたのではありません。ベルナデットが聖母マリヤを見たんです”と紹介されています(同書25頁)。

 少女の前に姿を現したのではなく、少女がその姿を観たのであると。本当はどの人も観ることができ、1人が心の眼を開いて、その神姿を観たことによって、その後多くの人が救われることに繋がっています。

しかし、聖母マリヤはこの泉に浸かると奇蹟が起きるとは言っていないようです。そして、ベルナデットも入っていません。何か起こるのではないかと信じた人の中に泉に浸かって奇蹟が現れ、それがどんどんと拡がっていったのではないかと思いました。そうすると、泉が奇蹟を起こすのではなく、それを信じる人の心が奇蹟を起こすのでしょう。

 ルールドまで行かなくても、生長の家では奇蹟と思われることが起きています。

 谷口雅春先生は、『神と偕に生きる真理365章』の中で、 「私は『生命の實相』の中にその奇瑞の起る秘密の原点を解説して、その原点は「無原罪の受胎」を自覚することにあることを指摘したのだった。そして『生命の實相』を読むことによってルールドの聖地に浸ると同様の奇蹟的治癒が起る人々があるのはすべての人間の生命の実相は「無原罪の神の子」だとの思想に浴し、本来無病の“神の子”をわが身に受胎していることを自覚するからだと解説しておいたのだった。この本来罪無く、本来病い無き“無原罪の自己生命”を悟ることが新たに生まれる原点である」 (同書23頁)とお説きくださっています。

 自分の内に宿る神を自覚する、神の大いなる癒やしの力は本来自分の内にあり、それを外部のものを通して発現さす、発現したように見える、これがルールドの奇蹟なのだとよくわかりました。

 神の子のいのちを、今、此処で自覚する、これが一番大切なことなのですね。

(参考図書:『ルルド』日本教文社刊)

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